９月２７日に「整形外科医が知っておくべき５大がんの特徴」のテーマで院内研修会を実施しました。今回は第９４回日整会において新潟大学の川島先生の発表された教育研修講演の内容をもとに行いました。

現在の日本人の死因の第１位はがんであり、がんによる死亡者数は今も右肩上がりに増加している。なかでも罹患者数、死亡者数の多い、肺がん、大腸がん、乳がん、胃がん、肝がんの５つを５大がんという。日本人の２人に１人以上が生涯においてがんに罹患する状況となり、現在は出生数よりがん罹患者数が上回っており、まで増加していくものと思われる。一方、がん医療の進歩により生存率は右肩上がりで上昇し続けている。この結果、罹患者数と死亡者数の差は「拡大傾向であり、がんに罹患しても長く生きられる時代になりつつある。

がん患者の生命予後が改善するとともに、がん罹患後のQOLの維持、向上が課題となり、がん患者がもつ運動器障害の克服が注目され、近年、日整会では「がんロコモ」を提唱し、がん患者に生じる運藤器障害について、社会への啓蒙活動を開始している。
今後、ますますがん患者と整形外科との関わりが増えていくものと思われる。