2月はロコモティブシンドロームのテーマで勉強会をしました。
ロコモティブシンドロームとは
骨や筋肉・関節のほか、脊髄や神経が連携し身体を動かす運動器の障害により移動能力の低下をきたし、進行すると介護が必要になるリスク状態のこと
フレイルとは
高齢者において外からのストレスによる変化を回復させる生理的予備能力が低下し、要介護の前段階に至った状態。
フレイルが現れる要因には、身体的、精神的・心理的、社会的の側面がある。このうち身体的フレイルがロコモと深く関係している。(筋力の低下や骨粗鬆症など)
ロコモの判定
- 立ち上がりテスト:下肢筋力評価
→胸の前で腕を交差し反動をつけずに40・30・20・10cmの4種類の台から立ち上がり3秒間保持する。両脚で立てた場合は片脚で行う。
- 2ステップテスト:歩幅評価
→スタートラインに両足のつま先を合わせる。できる限り大股で2歩歩き両足を揃える。
(※バランスを崩した場合はやり直し)
2回測定し、良かったほうの記録を採用する。
健常な場合で、2歩で自分の身長くらいの数値になる。
- ロコモ25:身体の状態・生活状況の重症度を評価
各テストの結果がロコモ度1~3のどの段階に該当するか判定する。
該当したロコモ度のうち、最も移動機能低下が進行している段階を判定結果とする。
- ロコモ度1
移動機能低下が始まっている状態。運動を習慣づける必要がある。
- 立ち上がりテスト:片脚40cm不可だが、両脚20cm可
- 2ステップテスト:1.1以上1.3未満
- ロコモ25:7点以上16点未満
- ロコモ度2
移動機能低下が進行している状態。
自立した生活ができなくなるリスクが高くなっている。
運動器疾患を発症している可能性があり、整形外科医の受診を勧める。
- 立ち上がりテスト:両脚20cm不可だが両脚30cm可
- 2ステップテスト:0.9以上1.1未満
- ロコモ25:16点以上24点未満
- ロコモ度3
移動機能低下が進行し、社会参加に支障をきたしている状態。
何らかの運動器疾患の治療が必要になっている可能性があるため清家外科専門医による診療を勧める。
- 立ち上がりテスト:両脚30cm不可
- 2ステップテスト:0.9未満
- ロコモ25:24点以上
ロコモ度3→2、ロコモ度2→1へ改善すると、
社会的な活動への影響が大きく、QOL(生活の質)は改善する。
そのために、ロコトレ(スクワット、片脚立ち)が必要。
※ゆるスクワット、全身筋力低下と転倒予防のパンフレットを参照してください。
担当者:小山・松藤
質問があればいつでも聞いて下さいね。