ワンポイント
2019.03.05
<手の機能>
手の重要な機能は“つまみ(指と指の間で持つ)”と“握り(指と手掌との間で持つ)”である
指の感覚は人体で最も敏感で、物を指でつかみ立体的に認知する“立体認知”を持つ。
手は敏感な感覚により繊細な作業ができる。
丈夫な無毛皮膚により重いものを持つこともできる。
<遠位橈尺骨>えんいとうしゃっこつ
橈骨と尺骨の長さの差が1mm以内の“ゼロ変位”が多い。
尺骨が1mm以上短い:「尺骨マイナス変位」という。キーンベック病を発症しやすい。
※手関節に痛みがある方は、一度レントゲン撮影をしてみませんか?
●キーンベック病…月状骨(げつじょうこつ)に壊死をきたす疾患。
慢性的な外力により、栄養血管が途絶えてしまうことが原因。
手関節運動時に痛みが出現し、背屈(手首を上にあげる)動作に制限が出る。
尺骨が1mm以上長い:「尺骨プラス変位」という。尺骨突き上げ症候群を発症しやすい。
●尺骨突き上げ症候群…手関節尺側にかかる異常負荷で生じ、尺骨頭が三角繊維軟骨複合体TFCCと三角骨に衝突することが原因。
手関節尺側痛、手関節尺屈時痛を認める。
<突き指> ※受傷時は早期の受診が必要!
指先に物が当たっておきる怪我で、病態として、槌指つちゆび・骨折・脱臼がある。
背側脱臼の一部を除き、「引っ張ると治る」は迷信で、骨折や靭帯損傷に対してはかえって危険。突き指の20%は医学的な治療が必要。
<指先が伸びなくなる 槌指>つちゆび
突き指と間違いやすい。
腱が切れている場合(腱性槌指)と、骨折している場合(骨性槌指)の2種類がある。
腱が切れている場合は、保存療法を行う。
骨折している場合は、固定療法を行う。骨折の場合は、石黒法が広く用いられる。
※質問・疑問等あればいつでもお問い合わせください。
担当:弘田・河野